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ビジネスモデルキャンバス(BMC)

野生人間
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ビジネスモデルキャンバスに着目した理由

ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスの構造を可視化できるフレームワークで、ビジネスモデルの構築や見直しをする際によく用いられます。

特に「顧客への提供価値」に着目しながら、ビジネスにおける戦略的思考をサポートできるツールでもあるため、今回取り上げてみました。

ビジネスモデルキャンバスの構造

ビジネスモデルキャンバスは、真ん中に顧客への提供価値、左側に価値供給プロセスの要素とコスト構造、右側にマーケティングの要素と収益の流れを記載する形になっており、財務における損益計算書と少し形が似ています。

ビジネスモデルキャンバスの活用方法

ビジネスモデルキャンバスは、顧客への提供価値とその供給プロセスに着目することで、AIの利用による戦略的なビジネスモデルの転換などにも活用できます。

たとえば、これまで外注してきた業務をAIの利用によって自前化した場合、上表の左上にある外部パートナー(KP)の部分が大きく変わります。

そのことが提供価値(VP)やコスト構造(CS)にどのような影響をおよぼすかをシミュレーションできれば、ビジネスモデルの転換計画も立てやすくなるはずです。

このように、思考ツールのひとつであるフレームワークを活用して、ビジネスのAI化やDXを推進していくことも可能です。

ビジネスモデルを転換するときは、ビジネスの全体像を把握した上で、転換した部分が他や全体におよぼす影響を把握しておかなくてはなりません。

そうした大規模なオペレーションを行う際の思考補助ツールとして、このビジネスモデルキャンバスは大いに役立つのではないでしょうか。

収益モデルの側から見たビジネス構造の把握

ビジネスモデルキャンバスでは、コスト面だけでなく収益面からもビジネスの構造を把握できます。

そこで、「収益モデル」の側からビジネスモデルを見つめ直し、ビジネスの全体構造を把握する視点を持てないかどうか考えました。

まずは「ビジネスの収益モデル」を一通り確認してみましょう。

一般的なビジネスの収益モデル

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①物販モデル

自らものをつくって消費者に売るというシンプルなビジネスモデルです。

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②小売モデル

自らはものをつくらずに卸売などから仕入れて消費者に売るというビジネスモデルです。

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③卸売モデル

生産者から商品を大量購入し、小売に売るという仲介モデルです。

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④継続課金モデル

定期購入や定額制サービスなど、ものやサービスを定期的に提供し使い続けてもらうことで、期間ごとの収益を確実にしていくビジネスモデルです。サブスクリプションビジネスとも呼ばれています。

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⑤広告モデル

ターゲット層に向けて無料でコンテンツや情報を提供しながら広告主を宣伝し、その広告主から対価を受け取るというビジネスモデルです。テレビ業界はこの広告モデルの代表格となります。

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⑥二次利用モデル

ひとつのものや情報を別の形に転用して収益を上げるというビジネスモデルです。代表例としては、レンタルやリースなどが挙げられます。

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⑦合計モデル

目玉となる商品やサービスで集客し、他の商品を一緒に販売することで合計の客単価を上げるというビジネスモデルです。

自動車やパソコンにいろいろオプションを付けて販売するのもこれに該当します。

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⑧消耗品モデル

本体部分を割安に提供する一方、使用に不可欠な消耗品などをつくっておき、その消耗品やメンテナンスで儲けるというビジネスモデルです。代表例として、プリンターのインクなどが挙げられます。

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⑨マッチングモデル

消費者と提供者を仲介し、その対価として報酬を受け取るビジネスモデルです。

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⑩ライセンスモデル

自社のブランドやノウハウを使用して商売する権利を与え、その対価を受け取るビジネスモデルです。

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⑪フリーミアムモデル

あらかじめ機能や権限を制限した無料版を広く普及させておき、制限を解除した有料版を利用する一部ユーザーから収益を上げるビジネスモデルです。

ここで大切なのは、収益モデルと提供価値の両方からビジネスを見つめることによって、ビジネスの全体構造をより明確に把握できるという点です。

先に収益モデルを把握してから提供価値を見つめ直すことで、現状の収益モデルと全体のビジネスモデルの整合性を再検証することもできます。

「経営資源を投入して、価値を提供し、その対価を受け取る」

という一連の流れを意識しながら、全体のバランスを保てば、ビジネスをより継続的なものにできるでしょう。

戦略的思考にも役立つツールとして

ビジネスモデルキャンバスは、事業戦略や事業計画の策定にも役立ちます。

事業戦略は、ビジネスモデルを戦略的思考で捉え直して立てられることも多いため、ビジネスの構造を可視化してくれるビジネスモデルキャンバスは戦略策定に大いに役立つはずです。

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無形資産×ビジネスモデル
【経歴】元証券マン|現役経営コンサルタント|無形資産投資アドバイザー|投資スキームの構築|日本のためになる仕事がしたい|悪貨は良貨を駆逐する|他人の不幸の上に幸福を築いてはならぬ|
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